労働経済学 第回 情報の役割

1.情報の不完全性の典型である労働経済

 市場均衡の条件:@完全競争とA完全情報

@完全競争

労働者と企業の間で、対等な競争は難しい。

A完全情報

 売り手も買い手も情報は十分に手に入れることはできない。

労働者:初任賃金や休日などは分かるが、将来の賃金、本当の勤務実態、社風などは分からない。

企業:学歴や職歴は分かっても、どれだけ本当に働くのかは分からない

 

2.情報探索コスト

直接コストと機会費用

@直接コスト:労働者が求職中に使う交通費や求人情報誌の購入費用

       企業が支払う広告料、能力検定費用、人事部員の人件費

A機会費用:労働者が本来の仕事や学業を放棄するコスト

      企業の採用担当者が本来業務を休まなければならないコスト

 

3.既存情報の活用

 情報検索コストの削減の一つとして、大企業志向も既存情報の活用と考えられる

 

学生から見たよい企業の分布

4.内部労働市場

 内部労働市場の活用で、情報検索コストの削減

 

5.モニタリングコストの削減

 ラジアによる年功賃金の説明

  後払い賃金が、労働者のモラル低下を防ぐ